2024.02.02
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アルコールと脳の萎縮
「お酒と認知症の関係」について言及している厚労省のe-ヘルスネットによると、「大量に飲酒しアルコールを乱用した経験のある人では認知症になる人が多い」という疫学調査結果があると述べています。一方、少量ないし中等量の飲酒は認知症の原因にはならないし、むしろ認知症の予防になる可能性があるとも書かれています。ただし、以前日本経済新聞が報じた記事によると、「英国の中高年3万6678人を対象に、脳のMRIの画像を解析した結果、少量の飲酒、つまり1日に純アルコール換算で8~16g程度でも、習慣的な飲酒により脳が萎縮し、悪影響がある可能性が示唆されている」とのこと。つまり、「1日10~20グラムくらいの飲酒量でも、脳の萎縮が進行する可能性があることが明らかになった」というのです。実際、それだけの飲酒でも、飲まない人より脳が2歳ほど老化していた!というから驚きです。高齢者の場合、加齢によって脳の機能が低下することを考えると、たとえ少量でも、アルコールを摂取することで脳の萎縮が進み、認知機能が低下することは十分に予測できるのではないでしょうか。因みに、国の健康施策「健康日本21」では、1日のアルコール量は、純アルコールでおよそ20グラム。アルコール度数5%のビールで500ミリリットル(中瓶1本)、ワインで180ミリリットル(グラス1.5杯)、日本酒で180ミリリットル(1合)だとか。もちろん、アルコールの許容量は人それぞれ。ただ、お酒で顔が赤くなるタイプは脳が萎縮しやすいことをお忘れなく!