2024.02.02
- ニュース
肺高血圧症ってどんな病気?
肺高血圧症という病気をご存じですか?実は、高血圧症とは異なり、「心臓から肺に血液を送る血管である肺動脈の血液の流れが悪くなることで、肺動脈の血圧が高くなる病気」なのだそうです。国立循環器病研究センターのHPに教えられました。当然、肺動脈の血圧が高くなると、心臓に負担がかかり、息切れやだるさ、足のむくみ、失神、喀血といった症状が出るということです。さて、琉球大学大学院医学研究科 循環器・腎臓・神経内科学講座らの研究グループは、臨床および心エコー図検査に人工知能(AI)の一種である機械学習を用いることで、「肺高血圧症のタイプをより明確に区別が可能」と発表しました。因みに、このAIを使った機械学習とは、コンピュータが与えられたデータを分析し、その中のパターンや規則性を見つけ出し、新しいデータに適用することで、大量のデータから疾患に関する有用な情報を抽出したりする方法だそうです。その結果、このAIモデルは、「肺高血圧症を肺高血圧なし」「左心不全を伴う肺高血圧症」「左心不全を伴わない肺高血圧症」の3つのグループを効果的に分類することに成功したと述べています。これにより、肺高血圧症診断の新たな可能性が開かれたということです。今回の研究成果として、「心エコー図のデータを用いて、より迅速かつ正確に肺高血圧症のサブタイプを識別することが可能になった」と本研究グループは結んでいます。肺高血圧症という疾患に慣れている医師や看護師が少ないことで発見が遅れるケースがあるということですから、さらなる研究の進展を期待しましょう!