2026.04.29
- ニュース
次世代の抗ヘルペスウイルス薬の開発
体力が衰えると、突然、唇や口の周囲にかゆみや痛みといった違和感が生じ、小さな水ぶくれが現れるヘルペス。水疱は数日でつぶれ、かさぶたとなり、その後1,2週間で治りますが、その間の不快感は筆舌に尽くしがたいものがあります。さて、本題ですが、「抗ヘルペスウイルス薬が働く仕組みを原子レベルで解明した」と発表したのは、横浜市立大学医学部生化学教室らの共同研究グループです。単純ヘルペスウイルスのDNA複製に必要なタンパク質の構造を決定し、抗ヘルペスウイルス薬がどのようにその働きを阻害するかを明らかにしたとも述べています。当プレスリリースによると、「ヘルペスウイルスはこれまでに8種類のヒトヘルペスウイルスが知られており、単純ヘルペスや水痘、帯状疱疹などの感染症を引き起こします。特に免疫力が低下した人では、重篤な病気につながることがあります。また近年では、自己免疫疾患や認知症との関連も報告され、社会的な関心が高まっています」とのことです。ただ、現在使用されている抗ヘルペスウイルス薬の中には、一部のウイルスにしか効果を示さないものがあり、さらに副作用や耐性ウイルスの出現といった課題も抱えているとか。そのため、新しい治療法の開発が求められてきたのです。そこで、注目したのが、ヘルペスウイルスが自己のDNAを複製するために中心的な役割を担う「ヘリケース・プライメース複合体(HPC)」と呼ばれるタンパク質複合体。本研究では、HPCの詳しい立体構造や、薬剤がどのようにHPCを阻害するかについて解明。本共同研究グループは、「本研究により、現在使用されているHPC阻害剤がどのように作用してウイルス増殖を抑えるのかについて、原子レベルでの詳細な理解が得られました。これらの知見は、異なるヘルペスウイルスに対しても効果を示す次世代ヘリケース・プライメース複合体阻害剤の開発に向けた重要な基盤情報となります。将来的には、こうした阻害剤が、さまざまなヘルペスウイルス感染症に対する治療薬として、幅広く利用されることが期待されます」と結んでいます。
https://www.qst.go.jp/site/press/20260416.html
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

