2026.01.21
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運動が脳を守る?
順天堂大学医学部神経学講座・健康総合科学先端研究機構らの研究グループは、「運動によって骨格筋で増加したミトコンドリアが、血小板を介して脳へ運ばれるという新しい生体防御機構を明らかにした」と発表しました。ミトコンドリアというのは、細胞内の小器官で、「エネルギー工場」と呼ばれています。呼吸によって取り込んだ酸素と栄養素から生命活動に必要なエネルギーを作り出す主要な役割を担っているとか。このエネルギーは、筋肉の収縮、神経伝達、細胞の修復など、体内のあらゆる活動に使われているのです。さて、本研究では、マウスを使った実験で「運動によって骨格筋で増加したミトコンドリアが、血小板を介して脳へ運ばれることを実験的に証明した」といい、「脳梗塞モデル・慢性脳低灌流モデルにおいて、白質障害、炎症、認知・運動機能障害が有意に改善した」と述べています。つまり、運動によって骨格筋内のミトコンドリア量と機能が増加し、それらが血液中に放出され、血小板に取り込まれていることが明らかになったというのです。本研究グループは、今後、「運動が脳を守る仕組みとして、従来注目されてきたマイオカインやサイトカインに加え、ミトコンドリアそのものが分泌因子として働くという新しい視点を提示しました。この知見は、脳卒中後遺症の軽減・血管性認知症の予防・高齢者におけるフレイル・サルコペニア対策といった分野への応用が期待されます。また、運動が困難な患者に対しても、血小板由来ミトコンドリアを用いた新規治療戦略につながる可能性があります」と結んでいます。
https://www.juntendo.ac.jp/news/25900.html
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

