港区立高輪いきいきプラザ

2026.01.16

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嫌なことを始められない脳の回路とは?

「行動開始を抑える『やる気ブレーキ』を発見した」と発表したのは、京都大学高等研究院ヒト生物学高等研究拠点らの研究グループです。例えば、私たちは日常生活の中で、クレーム対応の電話をかけるのを先延ばしにしてしまう、厳しい上司からの仕事になかなか手がつかない、といった「嫌な仕事」の一歩目が出ない場面をよく経験しますが、こうした現象の裏側にある脳の機能は明らかになっていなかったといいます。そこで、本共同研究グループは、マカクザルでの研究を通して、報酬のみの課題とストレスの高い課題を行わせ、試行を「始めようとするかどうか」で行動開始の意欲を調べたそうです。さらに、脳の腹側線条体(報酬・動機づけ・学習などに関わる重要な領域)と腹側淡蒼球(報酬や動機づけに関わる主要な出力核のひとつ)を結ぶ神経経路(VS–VP経路)を「化学遺伝学」と呼ばれる手法で選択的に抑制し、ストレスによってなかなか始めることのできなかった課題が、ためらわずに行えるようになることを見出したと述べています。これは、VS–VP経路が、ストレスがかかったときに行動開始の意欲を下げる「やる気ブレーキ」として働くことを示しているということです。今後は、この仕組みを理解することで、うつ病などで見られる自発的な意欲の低下の原因解明や、新しい治療法の開発につながる可能性がある、と結んでいます。

https://ashbi.kyoto-u.ac.jp/ja/news_research/21576/

 画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

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