港区立高輪いきいきプラザ

2024.01.19

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高齢者にとって最適な体格は?

「高齢者の死亡リスクが最も低くなる最適な体格は?」と発表したのは、早稲田大学スポーツ科学学術院らの研究グループ。体格の指標となるのはBMIBMIはエネルギー摂取量と消費量による「エネルギー出納」を簡易的に評価する指標ですが、今日まで高齢者は中年者よりもBMIが高いと、死亡リスクが低いと考えられてきました。ただ、BMIと死亡との関連がフレイルの有無によって異なるかは不明でした。本研究グループは、5年間にわたって京都府亀岡市で追跡調査を行い、次のことが分かったそうです。フレイル及びフレイルでない高齢者、どちらにおいても、BMI21,524,9kg/2の者(普通)と比較して、BMI<18,5kg/m2の者(やせ)は、生存率が有意に低いというのです。また、BMI21,524,9kg/m2(普通)のフレイルでない者と比較して、BMI25.0kg/m2(肥満)のフレイルの者は死亡率が高いことが示されたとか。加えて、フレイルに該当する高齢者では、BMIが高ければ高いほど死亡リスクは低くなるが、フレイルでない高齢者はBMI23,0-24,0kg/m2で最も死亡リスクが低い値になったということです。ただ、高齢者は死亡する前に食事量が減少し、急激に痩せる傾向にあるため、BMIを一時点でのみ評価するのは意味がないと述べています。つまり、同一個人のBMIを繰り返し測定する必要があるということです。ともあれ、「やせすぎは長生きの妨げ」となる一方で、太っている方が長生きするとも言えないのです。要は、元気で体を動かし、バランスの良い食事を摂って、どちらにもよらない体型を維持することが大切であると結んでいます。

 

BMIとは

体重を身長の二乗で割った数値。18.5未満はやせ、18,5-24,9は普通、25以上は肥満と判定されます。

 

https://www.waseda.jp/inst/research/news/76261

 

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