2025.12.10
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アストロサイトって何?
千葉大学大学院薬学研究院らの研究グループは「脳内に存在する中枢神経系の細胞の一つ『アストロサイト』の異常活性化が、スフィンゴミエリンと呼ばれる脂質によって促進されることを明らかにした」と発表しました。アルツハイマー病やパーキンソン病に代表される神経変性疾患では、アストロサイトの異常活性化が認められるそうです。実は、「脳内には神経細胞の他にアストロサイトと呼ばれる細胞が存在しており、神経栄養因子 (神経細胞の成長に必要な栄養成分) を放出することで神経細胞の活動をサポートしている」といいます。一方で、神経変性疾患においては、このアストロサイトは、インターロイキン1α (IL-1α) や腫瘍壊死因子 (TNF-α) などのタンパク質により異常に活性化し、炎症性サイトカインの放出を行い、神経細胞を破壊することで病態の増悪を引き起こすとも言われています。本研究では、脳の中枢神経系細胞アストロサイトの異常活性化の「黒幕」を発見したことで、今後、「アストロサイトにおける脂質代謝を治療標的としたアルツハイマー病などの神経変性疾患の治療への応用が期待される」と述べています。
脳の中枢神経系細胞「アストロサイト」異常活性化の"黒幕"を発見!~アルツハイマー病などの神経変性疾患治療への応用に期待~ | 国立大学法人 千葉大学|Chiba University
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

