2025.12.10
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オートファジーと認知症
オートファジーという言葉を聞いたことがありますか?一言でいえば、細胞内を正常な状態に保つために、細胞内で不要となった物質を分解する、いわば「リサイクル業者」のような働きをしているのだそうです。 12月3日付日刊ゲンダイ健康面の記事によると、オートファジーは、「脳、心臓、膵臓、皮膚など体のあらゆる臓器に存在する細胞で行われている」とか。この働きが低下すると、「ゴミが蓄積し、病気を引き起こし、老化を進行させる」といいます。逆に、オートファジーが正常に機能すれば、細胞のゴミを除去して再生力を維持でき、生活習慣病や老化関連疾患を予防できるという訳です。さて、オートファジーと認知症の関係ですが、同記事の中で、トロント大学でオートファジーの研究と臨床現場への応用を試みる高橋利匡医師は、その理由として、「アルツハイマー型はアミロイドβやリン酸化タウというゴミの蓄積が、レビー小体型はαシヌクレインというゴミの蓄積が引き金となり、発症することが分かっている」と述べ、そうしたゴミが蓄積する原因として、「ゴミ袋を運ぶ働きの低下」「ゴミ袋の分解の低下」そして、「オートファジーのスイッチが入らない」の3つの理由を挙げています。では、私たちの健康寿命を伸ばすためにはどうしたらよいのでしょうか? その答えとして、上述の高橋医師は、「有酸素運動と筋力トレーニングを週2~3回」行うことをアドバイスしています。加えて、「野菜、果物、魚、オリーブオイル、全粒穀物、ナッツを多く摂取し」、飽和脂肪と加工食品を減らすこと。そして、「認知トレーニングあるいは脳トレ」を行い、「血圧、血糖、脂質、体重の管理」を怠らず、「仲間との交流やボランティア、社会活動など」に努めることだそうです。ぜひ、体の中のごみ掃除のことをお忘れなく!
「認知症」と「オートファジー」の関係…リスク低下に期待|日刊ゲンダイDIGITAL
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM

