港区立高輪いきいきプラザ

2025.11.26

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コーヒーと腎機能の関係

「コーヒーは世界中で広く親しまれている飲み物で、これまでに心臓病やがん、糖尿病などのリスクを下げる可能性があることが報告されています。腎機能は高血圧や高血糖といった心血管代謝系のリスク因子と密接に関連しているため、コーヒーが腎機能に対しても保護的に働く可能性が考えられますが、これまでの研究では一貫した結果が得られていませんでした」と述べるのは、徳島大学大学院医歯薬学研究部医学域医科学部門メディカルAIデータサイエンス分野及び藤田医科大学医療科学部研究推進ユニット予防医科学分野らの研究グループで、「大規模調査データを用いてコーヒー摂取と腎機能の関係を解析した」と発表しました。本研究では、「コーヒーと腎機能の関係には、コーヒー摂取行動やカフェイン代謝に関連する遺伝的多型が影響することが示唆された」と述べています。因みに、遺伝的多型とは、「人それぞれの体質の違いを生み出す、DNAの塩基配列の個人差のことです。この個人差によって病気へのかかりやすさや、薬の効きやすさ(今回の場合、コーヒー摂取行動やカフェイン代謝のしやすさ)などに違いが生まれる」そうです。さて、今回の研究では、3569 歳の日本人 7,468 人(男性 3,515 人、女性 3,953 人)を対象にして、遺伝的型ごとの集団 (コーヒー摂取が多くなる遺伝子型、中程度になる遺伝子型、少なくなる遺伝子型) に分け、集団ごとに、 年齢、性別などの交絡因子を調整し、慢性腎不全との関連を解析しました。その結果、コーヒー摂取が多くなる遺伝子型を持つ人においてコーヒーの摂取量が多いほど CKD の有病率が低いという結果が得られたそうです。本研究グループは、「コーヒー摂取が健康に及ぼす影響を解析する上で、遺伝的多型を含む個人間の差異に注目することも重要であることが示唆された」と結んでいます。

【プレスリリース】コーヒーの健康効果は遺伝子で決まる? ~遺伝的多型を考慮したコーヒーと腎機能の関係~ - 国立大学法人 徳島大学

画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

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