港区立高輪いきいきプラザ

2025.11.26

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がんと循環器の深い関係

ヨミドクターに掲載されている「私のがん治療録」(1122日付)の中で、国立がん研究センター東病院の田尻和子医師が「がん治療と循環器」の関係について詳細に語っていますので、ご紹介します。まず田尻医師は、「腫瘍循環器医の使命は、がん治療による心血管への悪影響を最小限に抑えながら、患者さんの心臓・血管を最良の状態にし、がん治療を安全に進めるためのサポートをすることです」と述べ、がん治療に際し、「心臓に持病があったりコントロールが悪かったり、治療を放置していたりすると、最適ながん治療を受ける機会が失われてしまう」と訴えます。例えば、「がんを切除する手術を受ける場合、本当はがんを大きく切った方が良くても、麻酔時間が長くなって心臓が耐えられないかもしれません」とその理由を明かします。もちろん、カテーテル治療やロボット手術など、体に負担が少ない治療法もあるのですが、「コントロールの悪い心臓病の患者さんには、負担が少ない治療でもできないことがあります。不十分かもしれない治療法しか採れなくなってしまうと、その方の予後を悪化させることになります」とも訴えています。つまり、私たちは常日頃から「定期的に健康診断や生活習慣病検診を受け、高血圧や糖尿病などを指摘されたら放置せず治療することです」と述べています。そして、たとえ「心臓に持病があるような患者さんでも最善のがん治療を受けることができるように、心臓・血管の状態を良くすることが必要である」と論じています。

高血圧を放置すると最善のがん治療が受けられない? 膵がん患者の脚に大量の血栓…腫瘍循環器医が必要なワケ | ヨミドクター(読売新聞)

 SM

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