港区立高輪いきいきプラザ

2025.11.26

  • ニュース

海洋細菌によるがん免疫療法

「海洋細菌が大腸がんに対して強力な抗腫瘍効果を示すことを世界で初めて発見した」と発表したのは、北陸先端科学技術大学院大学物質科学フロンティア研究領域の研究グループです。本研究では、海洋細菌(海洋環境に生息する細菌の総称)のいくつかをスクリーニングした結果、『P.angustum』という海洋細菌が遺伝子改変を施さない天然の状態で、「がん組織に選択的に集積し、直接的な海洋溶解作用と強力な免疫活性化を引き起こすことが明らかになった」と述べています。加えて、炎症性サイトカインの産生を増強したとか。実は、細菌を用いたがん治療は150年以上前から検討されてきたといいます。ただ、常に安全性の懸念、複雑な製造プロセス、厳格な規制などの課題があったそうです。今回、マウスを使った実験では、体重減少や血液学的異常は認められず、また炎症性サイトカインの上昇は、毒性株と比べて、顕著に低かったそうです。本研究グループは、「本研究は、遺伝子改変を必要としない天然細菌が、安全かつ効果的ながん免疫療法として機能することを実証した」と結んでいます。

海洋細菌による新しいがん免疫療法の開発に成功! ~遺伝子改変不要の天然細菌が大腸がんを選択的に攻撃~ | JAIST 北陸先端科学技術大学院大学

画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

一覧へ戻る

カテゴリ
年月で絞り込む