港区立高輪いきいきプラザ

2025.11.21

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未病因子「CD52」が肥満による肝疾患と糖尿病を防御

免疫細胞の細胞表面に発現する糖タンパク「CD52」を欠損するマウスに高脂肪食を給餌して肥満を誘導した際に、正常マウスと比較して肥満の程度は変わらないにもかかわらず、肝臓の慢性炎症の増悪により糖尿病の病態が悪化することを見出した、と発表したのは富山大学学術研究部 薬学・和漢系の研究グループです。具体的には、全身でCD52 を欠損する CD52 欠損マウスと遺伝子欠損がない対照の野生型マウス に対して、3か月間の高脂肪食給餌を行なったそうです。その結果、両群間で体重や脂肪組織重量、エネルギー消費量には影響がなかったのですが、CD52欠損マウスでは糖負荷試験 およびインスリン負荷試験において血糖値の上昇が認められ、糖代謝の悪化が確認されたということです。加えて、「肥満マウスにおいて内臓脂肪のTリンパ球からCD52が放出され、肝臓の慢性炎症を抑制することで肥満による肝疾患を防止する新機構も明らかになったと述べています。本研究グループは、「本研究により肥満病態下の内臓脂肪組織と肝臓の新たな臓器間の連携機構として、 CD52 による脂肪性肝疾患と糖尿病の病態に対する防御メカニズムが明らかになりました。CD52は肥満病態や脂肪性肝疾患に加え、慢性炎症に伴う疾患に対する臨床応用の可能性を有しています。今後これらの疾患の予防と治療に対する貢献が期待されます」と結んでいます。

内臓脂肪と肝臓の新規臓器連関の発見:未病因子CD52が肥満による肝疾患と糖尿病を防御する – 富山大学

 画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

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