港区立高輪いきいきプラザ

2025.11.21

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軽度認知障害(MCI)に有効な多因子介入プログラムとは

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター及び認知症先進医療開発センターらの研究グループは、「軽度認知障害(MCI)をもつ高齢者を対象とした18か月間のランダム化比較試験(J-MINT)のデータを解析し、多因子介入プログラムは血圧・血糖・脂質のコントロールが十分でない人において、認知機能低下を防ぐ効果が高いことを明らかにした」と発表しました。加えて、「認知症を予防するためには、運動・栄養・社会活動・生活習慣病の管理など、複数の要素を組み合わせた『多因子介入』が効果的である」と述べています。一方で、血圧・血糖・脂質などの血管リスク(高血圧、高血糖、脂質異常)」に関しては、これらがうまくコントロールできていない人は、認知症のリスクが高いことに着目し、本研究では、特別な検査を行わなくてもわかる血管リスクの情報(血圧・血糖・脂質)を用いて、多因子介入の効果が異なるかどうかを検証したそうです。その結果、「血管リスクをもつ参加者で、介入による認知機能の維持・改善効果が得られやすいことが示された」といいます。また、「特に高血圧や高血糖がある人で、介入の効果が得られやすい傾向があった」という事です。つまり、「多因子介入プログラム」は血管リスクのコントロールが十分でない高齢者の認知機能や血管リスクの改善に特に有効である可能性が示されたというわけです。本研究グループは、「今回の研究で使用した血圧・血糖・脂質の値は、自治体が実施する『特定健康診査』などでも測定される一般的な検査値です。そのため、地域においてもこれらの健診を活用することで、認知症予防プログラムの効果が得られやすい人を効率的に見つけ出し、費用対効果の高い支援につながることが期待されます」と結んでいます。

軽度認知症(MCI)をもつ高齢者に対する多因子介入プログラムの検証(J-MINT研究) 国立長寿医療研究センター

 画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM



 

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