2025.11.19
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術後感染症の菌種をいち早く見つける新手法
消化器外科手術の中でも負担の大きい手術であると言われる「膵頭十二指腸」の切除部分は、膵臓の頭部、十二指腸、胆管、胆のう、胃の一部などが該当しますが、その手術後に起こりうる「腹腔内感染」は重要な課題になっているそうです。従来の、検査技術ではすぐには大まかな分類しかできないことや詳細な結果が出るには時間がかかるとのことです。従って、「感染が起こりそうか、原因菌は何か」を素早く把握し、術後の治療に反映させることが難しいと言われています。名古屋大学医学部付属病院消化器・腫瘍外科の研究グループが行った本研究では、新技術「Tmマッピング」を活用し、最短約3時間で原因菌の種類と量を推定できるようになったそうです。この「Tmマッピング」ですが、体液中の菌のDNAを増幅することで原因菌の詳細を突き止める方法です。実に、100種類以上の菌の判別に対応できるとか。ともあれ、菌の種類の推定が早ければ、狙いを絞った治療に早く踏み出せるため、不安な抗菌薬の使用を減らす助けになるそうです。本研究グループは、本研究の成果を受けて、「術後管理の意思決定の質の向上が期待できる」と結んでいます。
術後感染症を"早く、詳しく"見つける新技術の開発 ~Tmマッピング法の臨床応用可能性を示唆~ - 名古屋大学研究成果情報
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM

