2023.11.08
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ストレスと薬物依存症
薬物依存症は日本でも社会的問題となっていますが、治療薬や治療法は開発されていないようです。そうした背景から、金沢大学大学院医薬保健学総合研究科らの研究グループは、社会的ストレスによってコカインを欲求する脳内メカニズムを明らかにしたと発表しました。ご存じのように、一度薬物に手を染めるとたとえいったん薬物を絶っても、ストレスなどによってさらに薬物への欲求が高まり、再び薬物を摂取してしまうと言われています。そのため、ストレスによる薬物の欲求が高まる神経メカニズムを解明することで、治療薬や治療法の開発につなげていきたい考えです。本研究グループは、マウスによる実験でストレスを感じるときに伝達が亢進するとされるノルアドレナリンおよびその欲求を処理する内側前頭葉に着目。その結果、ノンアドレナリン伝達阻害薬の一つである「シロドシン」がストレスによるコカイン欲求増大を抑制することを明らかにしたそうです、今回の研究で得た知見によって、薬物依存症の治療薬の開発につなげていきたいと述べています。
社会的ストレスによるコカイン欲求増大の脳内メカニズムを解明! – 金沢大学 (kanazawa-u.ac.jp)