港区立高輪いきいきプラザ

2025.10.08

  • ニュース

新型コロナウイルスへの新たな治療薬の候補

新型コロナウイルスのパンデミックは収束したものの、この感染症は依然として完全に終息したわけではないことは、皆さんご存じの通り。厚生労働省の発表によると、92228日の1週間に報告された感染者数は22640人だったとか。加えて、体内にコロナウイルスを保有している動物は常に存在し、新たなウイルスが出現するリスクは消えません。ところで、現在使用されている新型コロナウイルス治療薬ですが、「RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤とMpro阻害剤の2種類に限られている」そうです。しかし、既存薬に対する耐性株の出現も報告されているため、まさに「いたちごっこ」なのです。そこで、東京科学大学 総合研究院 生体材料工学研究所 メディシナルケミストリー分野らの研究グループは、「新型コロナウイルス対する新規パパイン様プロチアーゼ阻害剤の創製に成功した」と発表しました。加えて、「この阻害剤は、同研究グループがこれまでに創出したリード化合物を最適化したもので、高い抗SARS-CoV-2活性を示した」とも述べています。本研究グループは、「従来の治療薬とは異なる作用機序を持つCOVID-19治療薬候補として期待されるとともに、将来出現する可能性のある新たなコロナウイルスに備えた阻害剤の備蓄としても有用である」と述べ、「コロナウイルスは変異しやすいため、さまざまな阻害剤のレパートリーを備えておくことが重要です。今回得られたPLpro阻害剤のデザインや構造活性相関に関する知見は、今後の阻害剤創製における分子設計に有用である」と結んでいます。

新型コロナウイルスに有効な新規パパイン様プロテアーゼ阻害剤を創製 | Science Tokyo - 東京科学大学

 画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

一覧へ戻る

カテゴリ
年月で絞り込む