2025.09.03
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肝がんと免疫チェックポイント阻害剤(ICI)
「肝がん」とは、肝臓で発生するがんの総称ですが、主に肝細胞がんと肝内胆管がんに 分類され、肝がんの80-90%は肝細胞がんだそうです。その肝がんの免疫チェックポイント阻害剤(ICI)が効きにくい原因を解明した、と発表したのは鳥取大学医学部再生医療学分野らの研究グループです。肝がんに免疫治療薬が効きにくい原因の一つを解明し、がん細胞表面に高発現するタンパク質の「CD24」が免疫治療の効果に影響を与えていることが分かったといいます。当プレスリリースによると、肝がんは、再発率が高く予後不良の悪性腫瘍。通常、がん免疫治療に使われる 「免疫チェックポイント阻害剤(ICI)」が効きにくいがんでもあり、肝がんがどうやっ てICI抵抗性を獲得しているのかは解明されていなかったそうです。そこで、本研究では、「NEAT1」という分子が効きにくくしていることを明らかにし、CD24を抑える抗体を併用することで、ICI が効きやすくなることを示したと言います。本研究グループは、今回の知見によって、肝がんのICI抵抗性メカニズムの一端が解明され、抗 CD24 抗体などのように、このメカニズムを標的とした新たな免疫治療法の開発が期待できると述べています。加えて個々の患者に適切な免疫治療薬を選択することで、治療の向上に貢献したいと結んでいます。
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM