港区立高輪いきいきプラザ

2025.08.29

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トランス脂肪酸は悪者?

トランス脂肪酸と聞くと悪いイメージを連想しますが、実際にとりすぎた場合の健康への悪影響が注目されています。日常的にトランス脂肪酸を多くとりすぎている場合には、少ない場合と比較して心臓病のリスクが高まるとも言われています。ただ、「過去の疫学的知見から、動脈硬化症や生活習慣病をはじめとした加齢や炎症が関連する疾患のリスク因子とされてきましたが、炎症誘導の詳細な分子機構は不明だった」と述べるのは、東北大学大学院薬学研究科らの研究グループです。本研究グループは、「最も主要なトランス脂肪酸であるエライジン酸が、DNA損傷の際に起きる細胞老化および炎症を促進することを発見した」と発表しました。すなわち、エライジン酸は炎症誘導シグナルの活性化を増強し、細胞老化や炎症反応を増幅することが明らかになったといいます。実際、エライジン酸を摂取させたマウスでは、心血管疾患や肝がんの引き金となる動脈硬化症や生活習慣病の発症時に、肝臓の細胞老化および炎症が亢進したとか。本研究は、「動脈硬化症や生活習慣病などのトランス脂肪酸関連疾患の、画期的な予防・治療戦略の開発に繋がる重要な研究成果である」と結んでいます。

トランス脂肪酸が老化・炎症を促進する分子メカニズム... | プレスリリース・研究成果 | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-

SM

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