港区立高輪いきいきプラザ

2025.08.29

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脳の配線スイッチって何?

数十億もの神経細胞が複雑に結びついて、思考や記憶、感覚、運動など高度な機能を担い、情報処理を行っている脳のお話です。実は、個々の神経細胞がバラバラに活動しているのではなく、「機能単位」で集合し、ネットワークを構築しているそうです。この機能単位は「カラム構造」と呼ばれ、脳内の「柱」のようにユニークな形成しているといいます。ただ、そのカラム構造がどのように形成されているかは今までよくわかっていなかったそうです。そこで、その仕組みを明らかにした、と発表したのは金沢大学新学術創成研究機構らの研究グループです。脳研究の代表的なモデル生物であるショウジョウバエを用いて、カラム構造の形成を制御する分子メカニズムを解明したと述べています。因みに、ハエの脳はヒトの大脳皮質に似たカラム構造を持っているそうです。本研究では、分子スイッチとして働くEphrinに着目。このEphrinのオン・オフ状態を見える化し、この分子スイッチのオン・オフ制御が神経細胞の精密な配置や境界形成のカギとなっていることを世界で初めて実証したと述べています。本研究グループは、今回の研究成果によって「今後の神経科学などの進展に大きなインパクトをもたらすだろう」と結んでいます。脳の研究については未知の領域が無限にあると言われています。今後の研究の進展に期待しましょう!

20250825-1.pdf

画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

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