港区立高輪いきいきプラザ

2025.08.27

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生活圏を広げる電動カートの役割とは

電動カートをきっかけに「日常生活における楽しみが増えた」といったポジティブ感情が増加した人は、そうでない人に比べて1年後の要介護リスクが低下したことが明らかになった、と発表したのは、千葉大学予防医学センターらの研究グループです。65歳以上の726人を対象に、電動カートの導入1年後の主観的指標の変化と要介護リスクとの関連を検証したと述べています。高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるには、移動手段の確保が重要であることは言うまでもありません。しかし、今まで電動カート導入後の外出頻度やポジティブ感情の増加といった変化が実際に要介護リスクの低下にどうつながるかについては詳細な検証はしていなかったそうです。本研究では、「電動カート運行前と1年後の2回で行い、継続的な変化を把握するとともに、 要介護リスクの評価には、要支援・要介護リスク評価尺度を用いた」といいます。そして、実際行った調査では、電動カートをきっかけとした主観的指標の変化と要介護リスクとの間に深い関連は認められなかったものの、電動カートをきっかけに「日常生活における楽しみ」「気持ちが明るくなる機会」「生きがいを感じる機会」が増えたと回答した高齢者は、そうでない高齢者と比較し、1 年後の要介護リスク点数が低い傾向が明らかとなったといいます。すなわち、「電動カートは移動支援のみならずポジティブ感情を生み出すという従来の研究の再現性が確認され、ポジティブ感情に変化がみられた高齢者では要介護リスクが低下する可能性が新たに示された」と述べています。本研究グループは、「電動カートは単なる移動支援手段にとどまらず、ポジティブ感情を促進するという知見の再現性が確認されました。さらに、そうした感情の変化がみられた高齢者では、要介護リスクが低下する可能性が新たに示されました。これらの結果は地域の移動支援が介護予防にも貢献できる可能性を示しています。」と結んでいます。

電動カートがきっかけで高齢者の要介護リスクが低下? ~「楽しみ」「明るい気持ち」「生きがい」の増加で、要介護リスク低下傾向~ | 国立大学法人 千葉大学|Chiba University

 画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

 

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