2025.08.13
- ニュース
血液検査で甲状腺濾胞がんを見分けられる?
「甲状腺がんの中で2番目に多い『甲状腺濾胞がん』の診断上の問題は、悪性の『濾胞がん』と良性の『濾胞腺腫』が顕微鏡で見ても非常によく似ているため、現在の医療技術では手術前に確実に区別することができない」との観点から、東京都健康長寿医療センター研究所 プロテオームらの研究グループは血液中に含まれる「細胞外小胞(extracellular vesicles)」という微小な粒子に注目し、その粒子に含まれる「RAB21」というタンパク質が、「がん」と「腺腫」を区別する指標(バイオマーカー)になることを発見したと発表しました。この研究成果は、甲状腺がん診療に大きな変化をもたらす可能性があるといいます。血液による術前検査が実用化されれば、本当に手術が必要な患者さんを特定でき、不要な手術を減らすことができるというわけです。本研究グループは、「この技術を使って、採血という簡単な検査で甲状腺濾胞がんの手術前診断ができるようになれば、患者の負担軽減や診断精度の大幅な向上に役立つことが期待される」と結んでいます。
<プレスリリース>血液検査で甲状腺濾胞がんを見分ける新技術の開発~手術前診断の精度向上で患者負担を軽減~|研究成果|地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM