港区立高輪いきいきプラザ

2025.08.06

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バランスの良い食事とは?

長生きする「バランスの良い食事」とは?三大栄養素の、タンパク質、脂質、炭水化物の比率がどのようにあるべきでしょうか。特にタンパク質の摂取比率は大切です。その比率は寿命や健康に大きく影響するとの観点から、東京都健康長寿医療センター研究所では、タンパク質の摂取に注目し、オスマウスにタンパク質比率が異なる5種類のえさ(5%、15%、25%、35%、45%)を与え、タンパク質の摂取比率が体に及ぼす影響を調べたそうです。すると、タンパク質5%群の体重は、他の群より低いことが分かったといいます。タンパク質の摂取が足りないと食べる量が増えるという「タンパク質のてこ」という現象が見られたとか。因みに、「タンパク質のてこ」仮説とは、「体内のタンパク質量を一定に制御するために食欲が調節されること」です。一方、タンパク質比率45%の食事ではタンパク質を必要以上に多く摂取しすぎてしまうため逆に食事の量が減り、摂取カロリーも減るという結果になったと説明しています。では、理想の「バランスの良い食事」とはどのような形でしょうか?答えは、タンパク質比率25~35%。本研究では、タンパク質の摂取比率が30%の群では、肝臓に中性脂肪が少ないことが判明。さらに、血糖値との関係では、タンパク質25%群と30%群が低かったようです。さて、今回得た知見では、食事のタンパク質比率25~35%が最も健康的であると結論付けています。「腹八分」は確かに健康や長生きの秘訣ではありますが、食事の量やカロリーを制限すると、空腹に耐える努力も必要になります。つまり、ストレスにもなるという事です。ともあれ、「バランスの良い食事」を続けていけば、健康に良い結果をもたらしてくれることは科学的に証明されました。本研究グループは、「高齢期での影響や性別の検討、ヒトでの調査など、さらなる研究を進めたい」と抱負を語っています。

健康で長生きする「バランスの良い食事」とは? -食事の三大栄養素バランス-|地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所

SM

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