港区立高輪いきいきプラザ

2025.08.06

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犬には人を見る目がある?

「犬には人を見る目がある」とよく言われますが、犬が人間の行動を観察し評価しているかは、まだ明らかではないそうです。そこで、ジム・ホイラム人と社会の未来研究院特定研究員らは、ペット犬40頭を対象に実験を行い、他の犬のやりとりを観察する「傍観的観察」(自分は関わらず、他の人や動物のやりとりを見て情報を得る観察)と自ら体験する「直接的経験」をもとに、気前のよい人(餌を与える)と利己的な人(与えない)を区別できるか検証しました。具体的には、誰に先に近づくか、親和的行動にどれだけの時間を費やしたかなどの分析を行ったとか。その結果、年齢にかかわらず、犬は特に気前のよい人を選ぶ傾向はなく、どちらの人を選ぶかは偶然の範囲内だったと述べています。つまり、飼い犬にとって、人を評価するのは予想以上に難しいということです。本研究の結果は、「犬のように人間と密接に協力する動物であっても、評価の形成はこれまで考えられていたよりも複雑である」というわけです。また、犬の能力を研究する際の方法論的にも言及しています。たとえば、寛大な人と利己的な人という二者択一的なテストが本当に犬の理解を的確に捉えているかどうか、といった課題です。 本研究グループは、「犬の社会的認知能力に影響を与える要因をより深く理解するために、今後の研究では、年齢や生活経験の異なる様々な犬(例:野良犬、介助犬、警察犬など)を対象に、系統的に比較することが求められる」と結んでいます。

を評価する?―飼い犬は「気前のよい人」を選ぶのか― | 京都大学

画像はプレスリリースから引用させて頂きました。

SM

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