2024.01.05
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禁酒・節酒が食道粘膜の前がん状態を改善
「禁酒・節酒が食道粘膜の前がん状態を改善し、食道及び頭頸部の発がんを予防することを世界で初めて明らかにした」と発表したのは、京都大学らの研究グループです。食道がんや頭頸部がんは早期発見できれば内視鏡治療で臓器温存で治すことができる一方で、残った臓器に新たにがんが発生しやすいそうです。その多発性がんは、生命予後を悪くするため、再発予防が必要。そこで、本研究グループは、食道がんの内視鏡切除後に、禁酒を指導し、その後の検査で経過観察を行ったところ、禁酒・節酒を継続した人は、そうでなかった人と比べて、10,8%の症例で食道粘膜の「ヨード不染帯」の程度が改善したということです。本研究では、「食道粘膜のヨード不染帯の程度は発がんのリスクを予測するバイオマーカーとして報道されてきましたが、予防効果の指標になることを示したことは画期的な発見であった」と述べています。
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2023-12-22-1