2025.08.01
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植物の危険サインと防御
植物が寄生線虫に対して「危険サイン」を発しているというお話です。理化学研究所(理研)環境資源科学研究センター 植物免疫研究グループらの研究グループは、「植物寄生線虫が植物に寄生する際に分泌する酵素の一部(ペプチド)を、植物が"危険サイン"として認識し、免疫反応を誘導する仕組みを解明した」と発表しました。本研究グループは、今回の研究成果は、「世界中で甚大な農業被害を引き起こしている植物寄生線虫に対する免疫メカニズムの理解を深めるとともに、広範な病原体に抵抗性を持つ作物の開発に向けた新たな基盤の確立に貢献するだろう」と述べています。因みに、病原性糸状菌やアブラムシなどの害虫が持つ酵素にも、同様のペプチドが存在し、植物がこれらにも同じ仕組みで反応することが分かったそうです。当プレスリリースが言及するように、「植物が自然界で生き延びるためには、さまざまな病原体の侵入をいち早く察知し、それに応じて適切な防御反応を起こすことが不可欠」で、植物は、病原体に共通して存在する特徴的な分子を目印として認識し、免疫反応を起動するという訳です。
植物は“危険サイン”により寄生線虫を察知する | 理化学研究所
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM