2025.08.01
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サービス付き高齢者向け住宅入居者と地域在住高齢者との幸福感の違いは?
千葉大学予防医学センターらの研究グループは、日本老年学的評価研究(JAGES)データ(日本の延べ約200市町村に住む延べ約100万人を対象とした全国規模の高齢者調査研究)を元に、調査研究を行った結果、「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)への入居者は地域在住高齢者と比べて、幸福感や生活満足度、身体的な健康状態が良いことが分かった」と発表しました。また、サ高住の入居者は、外出や体操教室などの介護予防活動、友人と会うこと、他の人と一緒に食事をとることに積極的に参加していることが明らかになった、と述べています。さらに、よく笑い、心の支えとなる情緒的サポートを受けていることも確認されたとか。これらの結果は、サ高住への入居が高齢者の身体的健康状態・幸福感の維持・向上につながる可能性を示唆しているとのことです。因みに、当プレスリリースによると、「サ高住にはさまざまなタイプがありますが、本研究で対象としたサ高住では、バリアフリーの住まいや見守り・相談に加え、栄養バランスの取れた食事を提供する共用食堂や、地域活動への参加を支援するコンシェルジュによる情報提供、専門職による体操教室の実施など、入居者が安心して元気に暮らせる環境が整えられていた」とのことです。本研究グループは、今回の研究によって得た知見は、「超高齢社会において高齢者の健康感と幸福感の維持・向上を目指す住宅モデルの今後の開発や、政策立案への貢献が期待できますが、ただ、一時点のデータによる比較であるため、因果関係の解釈には注意が必要であり、今後は、継続的な追跡調査による検証を行っていきたい」と結んでいます。
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM