2025.08.01
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意図しない考え事が不安や抑うつにつながる?
「マインドワンダリング」という言葉を聞いたことはありますか?その意味は、「課題から注意が逸れて無関係な思考に没頭する現象」なのだそうです。要は、ぐるぐる思考のことです。この何かしている時に他のことを考えてしまうマインドワンダリングが、「反すう(後悔)や心配(取り越し苦労)などのぐるぐる思考につながり、不安や抑うつを強めてしまう仕組みを明らかにした」と発表したのは、早稲田大学大学院人間科学研究科らの研究グループです。本研究では、「非意図的に他のことを考えることや、さらにネガティブ、曖昧、未来に関わる内容について考えることが、反すうや心配を増やして、不安や抑うつを強めることが明らかになった」と述べています。ただ、マインドワンダリングは、創造性の高さとも関連があることが示されてきたので、その良し悪しが何によって決まるのかはよく分かっていなかった、とも述べています。因みに、本研究の目的は、2点あったと言います。一つは、マインドワンダリングがどのような場合に不安や抑うつの悪化につながるのかについて、もう一つは、反すうと心配との関わりについてだとか。具体的には、健康的な大学生を対象に行った調査では、注目すべき点のひとつとして、「ネガティブな内容、未来志向の内容、曖昧な内容のいずれかを伴うものが、反すう、心配の順でその頻度を増やし、結果的に不安や抑うつを悪化させることが明らかになった」そうです。本研究が示唆するところは、特に「メンタルヘルスを改善するためには、早めに反すうや心配などのぐるぐる思考に気づいて切り上げるようにすること、意図的なマインドワンダリングを増やすことが役に立つ可能性があるだろう」と結んでいます。いずれにしても、本研究は「意図しない考え事が不安や抑うつにつながる仕組みを明らかにした」大変興味深い研究結果ではないでしょうか。
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
SM
画像はプレスリリースから引用させて頂きました。
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