港区立高輪いきいきプラザ

2025.07.30

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パーキンソン病の「男女の違い」を発見

金沢大学理工研究域フロンティア工学系らの研究グループは、「パーキンソン病患者において、性別によって運動単位の活動特性が異なることを世界で初めて明らかにした」と発表しました。具体的には、パーキンソン病患者27名(女性14名、男性13名)を対象に、両側の外側広筋の筋電図信号を測定し、運動単位の活動パターンを詳細に解析。その結果、女性は男性と比較して、以下の特徴が認められたと述べています。すなわち、症状が強く現れる側とそうでない側での筋活動における左右差が顕著であること 神経の興奮性を反映する持続性内向き電流がより低下・発火間隔のばらつきが増大し、発火頻度が高くなる傾向がること。これらの結果は、女性患者において、ふるえや動作の遅れなどは男性と 同程度であっても、運動神経のレベルではより深刻な神経変性が進行している可能性を示唆しているというのです。つまり、たとえ表面的な症状が男性と女性が同等であっても、女性の場合、運動神経の活動性においてはより深刻な変化が進行している可能性があるということです。本研究グループは、「パーキンソン病における性差の理解を深めるとともに、性別に応じたきめ細やかな診断評価や治療法の開発につながることが期待される」と述べ、「将来的には、神経変性の“見えにくい進行”を早期に捉えるバイオマーカーとしての応用や、個別化リハビリテーションの設計にも貢献が見込まれる」と結んでいます。

https://www.kanazawa-u.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2025/07/20250728.pdf

画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

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