港区立高輪いきいきプラザ

2025.07.30

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適度に規則正しい睡眠・活動リズムと認知機能の不思議な関係

「日々の睡眠・活動リズムが規則正しい人は、認知機能が良好な状態にあることが分かった」と発表したのは、筑波大学の研究グループです。具体的には、「認知症と関連のある血液中マーカーは、睡眠・活動リズムが『適度に規則正しい』時に最も髙値を示し、不規則または極端に規則的な場合には低値を示すという逆U字関係にあることも明らかになった」と述べています。実は、規則正しい睡眠・活動リズムは、心血管リスクの低下や死亡率の低下、さらには認知症の抑制効果のあることが報告されているそうです。ただ、認知症発症前の段階、すなわち認知機能の低下を自覚したり、認知症リスクが高い集団における睡眠・活動リズムの影響については、これまで十分に検討されていなかったとか。本研究では、認知機能の低下を自覚し、かつ睡眠に主観的な問題を抱える4589歳の458人を対象に、ウェアラブルデバイスを用いて、24時間の睡眠・活動リズムを7日間にわたり評価。さらに、臨床的認知機能検査に加えて、血液検体からシナプス可塑性に関与する脳由来神経栄養因子(BDNF)を測定したそうです。その結果、睡眠・活動リズムの規則性が高い人ほど、認知機能スコアが良好であった一方で、脳由来神経栄養因子については、睡眠・活動リズムの規則性が中程度の場合に最も高値を示し、極端に規則的または不規則な場合に低値を示す、いわゆる逆U字関係が見られたと述べています。すなわち、「睡眠・活動リズムが規則正しいこと」は認知機能の維持に有益であることが明らかになった一方で、「過度に型にはまった生活」は、睡眠および生活パターンの乱れに対する適応力の低下などにより、逆に健康リスクとなる可能性があることが示唆されたと結んでいます。

https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20250725140000.html

画像はプレスリリースから引用させていただきました。

SM

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