2025.06.11
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タバコと動脈硬化と腹部大動脈瘤
神戸大学大学院医学研究科内科学講座循環器内科学分野らの研究グループは、「腹部大動脈瘤の新たな形成メカニズムを解明した」と発表。これはお腹の大動脈が瘤状(こぶ状)に膨らむ病気で、破裂すると半数以上の人が命を落とす疾患だとか。実は、喫煙は腹部大動脈瘤の大きなリスク因子となりますが、喫煙がいかにして大動脈壁の破壊、瘤の拡大を誘導するのか、そのメカニズムは分かっていなかったそうです。本研究グループは、「タバコの煙を用いた新たな大動脈瘤のモデルを作成し、喫煙により進行する動脈硬化が大動脈瘤形成を促すこと、そのメカニズムとして、血管内皮の障害から、単球(白血球の一種)が血管壁に浸潤し、TREM2+マクロファージとなって蓄積することが病態形成に大きく関わっていることを、動脈硬化モデルマウスを用いて証明した」と述べています。つまり、タバコの煙を用いてヒトの病態に近い腹部大動脈瘤モデルの作成に成功したということです。
タバコにより進行する動脈硬化が腹部大動脈瘤形成を促すメカニズムを明らかに | 神戸大学ニュースサイト
画像はプレスリリースから引用させていただきました。
SM