港区立高輪いきいきプラザ

2023.12.27

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トウガラシは辛く、ナスは辛くないのはなぜ?

トウガラシは辛く、ナスは辛くないのはどうして?同じナス科植物なのですが。実は、トマトもジャガイモなど他のナス科も作れない成分があります。それは「カプサイシン」、辛み成分です。京都大学農学研究科らの研究グループは、なぜトウガラシだけ辛み成分を作れるのか、その辛み発現に重要なアミド結合をもたらす酵素遺伝子に着目し、トウガラシと同じナス科の他の植物のゲノム比較を行いました。そこで分かったことは、トウガラシが持ついくつかのGABA-T遺伝子の中でもpAMTのみがカプサイシン合成部分に関わっているということでした。つまり、この遺伝子pAMTはナス科全般に広くあるGABA-Tでありながら、他のGABA-Tにはないカプサイシン合成に特化した遺伝子だということです。本研究は、トウガラシだけがカプサイシンを合成するという種特異性の一端を明らかにしたと述べています。ご存じのように、このカプサイシンには脂肪代謝促進効果があり、健康機能成分としても注目されています。本研究グループは、この研究が進展し、カプサイシンのメカニズムをさらに解明できれば、他のナス科植物にその機能を移植し、「辛いトマト」をつくることも可能かもしれない、と結んでいます。そんな野菜や果物が可能になれば、料理のレパートリーにも幅が広がるのではないでしょうか。

 

 

https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2023-12/2312_Tanaka_PlantJour_relj2-af018da00d4510a286831c45b56bda72.pdf

 

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