2024.12.25
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災害後の心の復興と個人資料の保存支援
東日本大震災のような未曽有の災害は、個人の命を奪うだけにとどまらず、被災者個人が所有する「歴史文化資料(史料)」さえ消滅させてしまいます。そこで、東北大学災害科学国際研究所の研究グループは、「被災した後、第三者によって史料の救出・保存支援を受けた人たちに焦点を当て、この支援が史料所有者の心の復興にどのように影響したか、心理学者(臨床心理士資格保有者)・歴史学者の連携で明らかにした」と発表しました。そして、災害後の史料の救出・保存支援が被災者のレジリエンス(災害などの困難に適応すること)に寄与し得ることを、統計的データ分析で裏付けたと述べています。特に、被災後3カ月以内に支援を受けた被災者の多くは、支援や史料、震災経験を肯定的に捉え、その後の地域社会とのかかわりも多いことがわかったというのです。一方、支援を受けた時期が遅かった人たちは経験を否定的に捉える傾向があったといいます。つまり、「災害後の歴史資料の救出・保存支援は被災者の心の復興に寄与することが、 統計的データ分析でも裏付けられた」と結んでいます。
災害後の歴史資料の救出・保存支援は被災者の心の復興... | プレスリリース・研究成果 | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-
画像はプレスリリースから引用させていただきました。高輪いきいきプラザ SM