2024.12.06
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高血圧の正しい基準値は?
高血圧の診断基準が変更された、と思っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。実は、その原因ですが、「受診勧奨となる血圧の値」と「高血圧の診断基準」が混同されているからだそうです。全国健康保険協会では、健診での血圧が160/100 mmHg以上で要治療と判定された場合、医療機関を受診するように勧奨の案内を送っているそうです。つまり、「160/100 mmHg以上」という数字は、案内状を送る際の基準。一方で、日本高血圧学会では、診察室血圧が140/90 mmHg以上の場合を高血圧と判断しています。要は、健診で血圧や血糖値、悪玉コレステロール値が高く、医療機関への受診が必要と判定された方のための「基準値」と理解すればよいようです。もうひとつ、家庭で血圧を測る場合の高血圧の基準は、病院での基準とは違うことをご存じですか。例えば、病院での高血圧の基準は、収縮期血圧が140、拡張期血圧が90です。反面、家庭では上が135、下が85です。家庭で測ると正常の血圧値なのに、病院で測ってもらうと高血圧の基準値を超えてしまうことを「白衣高血圧」と呼ぶとか。高血圧の高齢者によくみられるようです。ともあれ、血圧は日々変動し、冬場は高めになる傾向があることをお忘れなく。さて、高血圧対策ですが、「メタボリックシンドロームに関わる高血圧・脂質異常症・高血糖・内臓脂肪の蓄積・脂肪肝には、お酒の飲みすぎが関与している場合が多数見られます」(厚労省e-ヘルスネットより引用)。そこで、高血圧には「食事療法」と「運動療法」の2本立てで対処しましょう。まずは、食習慣の乱れや食事の偏りを見直し、少しずつでも改めること。次に、運動を定期的に実践し、運動量は少なくとも1回30分以上。ウオーキングやジョギングなどの有酸素運動が有効です。運動療法により降圧効果が得られ、高血圧症が改善されたという報告がありますので、高血圧に悩んでいる方はぜひ実践してくださいね。