2024.12.06
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「野球肘」の早期病変の検出
「野球をする人に多く見られる疾患で野球肘とも呼ばれる離断性骨軟骨炎を検出するアルゴリズムを開発した」と発表したのは、京都府立医科大学大学院医学研究科運動器機能再生外科学及び兵庫県立大学先端医療工学研究所の共同研究グループです。当プレスリリースによると、「超音波画像から肘関節の骨表面を自動検出し、その骨表面が健常あるいは 離断性骨軟骨炎かを識別する人工知能による画像診断支援アルゴリズム」なのだそうです。加えて、「このアルゴリズムは人工知能を用いており、最大97.0%の高精度で病変検出が可能である」と述べています。現在、離断性骨軟骨炎の検出を目的とした野球肘検診は全国で行われているようですが、費用と人的資源の制約があり、検診の頻度は年に1〜2回に限定されているとか。この新しく開発されたアルゴリズムを活用したリアルタイム自動検出システムが臨床現場に導入されれば、野球肘検診の効率を大幅に向上させることが期待できるということです。つまり、検診に要する時間を短縮し、必要な人的資源も削減できるわけです。もちろん、野球肘検診だけでなく、クリニックや一般外来診療においても離断性骨軟骨炎の検出機会が増え、結果として早期発見率の向上が期待できると述べています。本研究グループは、「野球肘の早期検出の支援を目指しており、将来的には人工知能による自動検出が可能になることを期待している」と結んでいます。
画像はプレスリリースから引用させていただきました。高輪いきいきプラザ SM