港区立高輪いきいきプラザ

2024.11.27

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ベルトや下着の締め付けとじんましん

「ベルトや下着などの締め付けによって蕁麻疹(じんましん)が起こるメカニズムを解明した」と発表したのは、山梨大学大学院医工農学総合教育部医学専攻及び同大学総合研究部医学域らの研究グループです。蕁麻疹はベルトや下着などによる締め付けが良く知られていますが、マスト細胞が締め付けという物理的刺激(圧力)で活性化され、ヒスタミンを放出するメカニズムはまったくわかっていなかったそうです。本研究では、「アレルギー疾患の病変部で広く上昇が認められる IL-33 というタンパク質(サイトカイン )が、マスト細胞に作用すると、PIEZO1 という触覚や聴覚、平衡感覚などを感知する圧力センサータンパク質の発現を強く誘導すること、 その結果、物理的刺激(圧力)に対するマスト細胞の感受性が高まり、軽微な触圧刺激であっても、マスト細胞からヒスタミンが放出され、痒みや炎症が誘発されることが明らかになった」ということです。この研究結果は、蕁麻疹患者でベルトや下着などによる締め付けという物理的刺激によって蕁麻疹が誘発されるメカニズムを示す重要な発見」であると述べています。ご存知のように、一般的に一度痒いところを掻くと余計に痒くなることは日常的によく経験しますが、このメカニズムが関与している可能性があるとのことです。本研究グループは、「今回の成果は、ある特定の蕁麻疹の患者さんに見られる、『ベルトや下着などによる締め付けによって蕁麻疹が誘発されるのはなぜか?』という古くからあった謎を解明した重要な発見であり、将来、IL-33 の作用を阻害することが慢性蕁麻疹の新しい治療法になるかもしれない」と結んでいます。

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 画像はプレスリリースから引用させていただきました。高輪いきいきプラザ SM

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