港区立高輪いきいきプラザ

2024.11.22

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「吊るさない点滴」って何?

国立研究開発法人 産業技術総合研究所工学計測標準研究部門らの研究グループは、「無電源で輸液バッグを加圧可能な機構を開発した」と発表しました。これは「吊るさない点滴」というべきもので、「大気と真空との差圧を利用した、大気圧を駆動源とする空気加圧技術を実装し、輸液バッグを挟むようなサンドイッチ型空気バッグ機構により、重力による吊り下げ点滴と同等な吐出性能を達成できる」ということです。無電源で動作するため災害時にも活用でき、患者の移動制限を緩和する、この「吊るさない点滴」は医療機器として認められたとか。ご存じのように、私たちが知っている点滴は、「輸液バッグを点滴スタンドに吊るし、重力によって生じた圧力を利用して薬液を患者の静脈に投与するもので、一般的な医療行為として世界的に普及していますが、これは患者の移動を制限し、移動の際には転倒事故や血液の逆流事故を引き起こす可能性がある」とのことです。そこで、本研究では、大気と真空との差圧を利用した空気加圧技術により、点滴スタンドを用いることなく、電源を必要としない点滴装置の開発に着手したというわけです。本研究グループは、「この装置は、病院施設や在宅において点滴治療が必要な方の移動制限を小さくするだけでなく、災害現場や緊急移送時における活用も想定される」と述べ、「今後、開発品のユーザーからの要望を踏まえ、点滴ポンプの携帯性と操作性向上を目指して、技術開発を進めたい」と結んでいます。

産総研:「吊るさない点滴」が医療機器に

 画像はプレスリリースから引用させていただきました。高輪いきいきプラザ SM

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