2024.10.25
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「咬筋容積」とサルコペニアリスク
80歳で20本の歯を残す運動を推進している「8020財団」のHPによると、咀嚼によって食物を細かく砕くために必要なあごの部分の筋肉である「咬筋」は、加齢と共に衰えるのですが、食べ物をかまなくなるとその筋肉はさらに衰え、また筋線維が細くなったり脂肪変性が起こったりして筋力の低下を引き起こすようになり顎の変形や吸収も加わり、「かむ」という動作がスムーズにできなくなります。このため、「かむ」という刺激が脳に伝わりにくくなり、脳の働きにも影響してくるというのです。さて、本題ですが、「咬筋容積の低下がサルコペニアリスクを高める」と発表したのは、順天堂大学医学研究科スポートロジーセンターらの研究グループです。本研究では、「咬筋容積が小さい場合、栄養摂取量とは無関係にサルコペニアのリスクが著しく上昇することが示され、特に男性においてはそのリスクが6.6倍に達することが判明した」と述べています。具体的には、「日本人高齢者1484名を対象に咬筋容積をMRIで測定し、サルコペニアとの関連を調査した」そうです。その結果、咬筋容積が小さいほどサルコペニアリスクが男性で6倍、女性で2.2倍に上昇したとのこと。「この発見は、サルコペニアの予防や早期診断における革新的な手法として活用される可能性があります。CTやMRI検査を行う際に咬筋容積の測定を追加することで、サルコペニアの早期診断やリスク評価が可能になる可能性を示唆している」と結んでいます。
咬筋容積の低下がサルコペニアリスクを高める|ニュース&イベント|順天堂大学
画像はプレスリリースから引用させていただきました。 高輪いきいきプラザ SM