2024.10.25
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音楽療法と認知機能の改善
高齢者のフレイル対策として、音楽療法が注目されているようです。ただ、「多面的な効果が期待できる療法でありながら、口腔機能や嚥下機能、生体反応における効果の検証はなされていなかった」そうです。そこで、山形大学地域教育文化学部地域教育文化学科らの研究グループは、「認知症高齢者のフレイル状態の改善効果をみることを目的とした音楽療法の研究を行った」と発表しました。具体的には、山形県内の福祉施設等の65歳以上の認知症高齢者数十名を対象に、音楽療法学会により作成された構造化された音楽療法プログラムを使用し、5−7名程度のグループで1セッション45−50分程度を行ったとか。そして、「音楽療法が及ぼす影響を検討するため、認知機能、フレイルの有無、身体状況・栄養状態、生活の質、食事量、食事時間、離床時間、睡眠時間、口腔・嚥下機能、唾液量・唾液コルチゾール測定、椅子の座面に敷いたシートセンサによるバイタル測定などを行った」と述べています。その結果、「1回目よりも6回目の方が全ての項目で高い傾向を示した」ということです。本研究グループは、この研究結果を受けて、「音楽療法が、フレイル状態の認知症高齢者に対して、参加して楽しく多面的な効果のある療法であるとのエビデンスの創出が期待できる」と結んでいます。
画像はプレスリリースから引用させていただきました。 高輪いきいきプラザ SM