港区立高輪いきいきプラザ

2024.10.09

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高齢者と薬

薬は口から入って、その後、体内でどのような「旅」をするのでしょうか?日刊ゲンダイの健康面に、薬剤師の東敬一郎氏が興味深い記事を載せていました。「多くのクスリは、服用すると水分や消化液の影響で溶け、消化管(主に小腸)から体内、つまり血液中に吸収されていきます」。で、東氏によれば、「このまま全身に広がっていくかというとそう簡単な話ではない」そうです。そして、「この最初に吸収される血管のことを門脈といい、肝臓に入っていく静脈になります。つまり、消化管から吸収されたクスリは全身に広がる前に一度肝臓を通る」というのです。まずは肝臓で代謝(分解)を受けることになり、そのことを「初回通過効果」というのだとか。因みに、注射薬、貼付薬、座薬、吸入薬などは、門脈を通らないため、「初回通過効果」はありません。ところで、高齢者にとって、薬との付き合い方はとても重要なのです。特に飲む薬が多い場合です。前述のとおり、口から飲んだ薬は胃や小腸で吸収され、血液にのって全身に運ばれ、目的の組織に届くと効き目を発揮します。そして、徐々に肝臓で代謝されたり、腎臓から排泄されたりして、効き目がなくなるのですが、高齢者になると、肝臓や腎臓の機能が低下して、代謝や排泄までの時間がかかるようになります。そのため、薬が効きすぎてしまうことがあるのです。また、十分に排泄できないことも。ともあれ、多すぎる薬は減らすことが大事。ただ、処方された薬は「きちんと使うこと」、そして「自己判断でやめないこと」です。絶対に自己判断による中断はだめですよ。

薬は飲んでから全身に広がる前に「初回通過効果」を受ける|日刊ゲンダイDIGITAL (nikkan-gendai.com)

多すぎる薬と副作用_1222.indd (jpn-geriat-soc.or.jp)

画像は、パンフレット「多すぎる薬と副作用」から引用させていただきました。 高輪いきいきプラザ SM

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