2024.10.04
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鰹節カビからウイルス発見(世界初)
「鰹節カビから、新規なゲノム構造を持つものを含む、7つのウイルスを発見した」と発表したのは、東京大学大学院農学生命科学研究科らの研究グループです。この研究で、ウイルスが鰹節カビに与える影響を初めて明らかにしたとのことです。ご存じのように、味噌、醤油、日本酒、およびチーズ等に代表されるように、真菌は古くから食品発酵に利用されてきました。鰹節は真菌を用いた伝統的な水産発酵食品のひとつ。鰹節のうち、カツオの切り身を煮た後、燻乾したものを荒節、荒節に真菌をつけて発酵させたものを枯節と呼ぶそうです。さて、本研究では、「鰹節カビにもマイコウイルス(真菌に感染するウイルスの総称。マイコウイルスは真菌の細胞を利用して自己複製)が感染するという仮説を立て、鰹節カビからマイコウイルスを探索したところ2種の真菌から、合計7つの新規マイコウイルスを発見し、ゲノム配列を決定」したそうです。これは世界で初めての鰹節カビから発見されたマイコウイルスの報告例だとか。本研究グループは、「ウイルスが真菌による食品発酵に与える影響を解明する端緒となると考えられる」と述べています。
画像はプレスリリースから引用させていただきました。高輪いきいきプラザ SM