「バイオフィルム」という言葉を聞いたことがありますか？身近では、歯垢や台所のヌメリなど。カテーテル内に黄色ブドウ球菌などがバイオフィルムを形成することも。その理由は、バイオフィルム内の細菌は抗生剤や免疫に対する抵抗性が高くなるからだそうです。さて、本題です。国立研究開発法人 産業技術総合研究所極限機能材料研究部門及び沖縄科学技術大学院大学らの共同研究グループは、「バイオフィルム形成菌に対する高抗菌効果をもつ製剤の創製とその短時間評価技術を開発した」と発表しました。バイオフィルム感染症は深刻な問題です。なぜなら、通常の薬剤投与ではバイオフィルム内の菌に抗菌物質を作用させることが困難なため、感染症の慢性化が発生するのです。本研究では、「マクロライド系抗菌物質のアジスロマイシンをカプセルに封入した銀ナノ粒子含有ソルプラス ®高分子製剤を創製。この製剤は銀ナノ粒子と抗菌薬という作用機序の異なる二つの抗菌物質を一体化してバイオフィルム形成菌に対して作用させるため、高い抗菌効果が期待できる」とのことです。

バイオフィルム感染症の治療薬開発を後押しする二つの技術 | 沖縄科学技術大学院大学（OIST）

 画像はプレスリリースから引用させていただきました。SM

 

一覧へ戻る