港区立高輪いきいきプラザ

2024.09.11

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ニホンウナギの稚魚の脱出

絶滅危惧種に指定されているニホンウナギ。その稚魚が「捕食魚に丸呑みされた後に、その胃の中から消化管内を遡ってエラの隙間から脱出することを明らかにした」と発表したのは、長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科(現:総合生産科学研究科)の研究グループです。ウナギが捕食魚の消化管内から脱出する様子(経路や行動特性)の撮影に成功した、と述べています。具体的には、「獲物にバリウムを注入し、X線映像撮影によって、捕食者体内における獲物の行動を観察した」とのことです。今回の研究成果は、次の2点で意義があるとの事です。1つ目は、行動学的・生態学的な面白さ。その脱出は、非常に珍しい行動と言えるからです。2つ目は、実験手法の独自性と応用の可能性。実施にあたり、バリウムを注入する際の注射針のサイズ、バリウムの濃度・注入量、適切なウナギのサイズなどを半年以上試行錯誤し、ウナギ稚魚が捕食者の胃から脱出する様子を捉えることができたのです。「この独自の実験手法は、他の獲物が捕食者に捕獲された後の、脱出の経路や行動特性を探る際にも応用可能である」と本研究グループは結んでいます。

ウナギ稚魚の特殊な逃げ技:捕食魚の胃の中から消化管内を遡って脱出する|長崎大学 (nagasaki-u.ac.jp)

 画像はプレスリリースから引用させていただきました。SM

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