港区立高輪いきいきプラザ

2023.12.01

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関節リウマチとは?

関節に痛みや炎症をひきおこす病気というと、「関節リウマチ」を疑ってしまいますが、実は変形性関節症や通風など同じような症状の病気はたくさんあるようです。つまり、関節リウマチの診断は簡単ではないということです。診察や検査など医師の総合的な判断が必要であることは言うまでもありません。さて、その免疫システムの異常によって起きる原因不明の難病「関節リウマチ」について、慶應義塾大学医学部クリニカルリサーチセンターの金子祐子教授が同大学のHPの中で、次のように説明しています。「本来から自分を守ってくれる免疫機能に異常が生じ、正常な細胞や組織を攻撃してしまう病気が自己免疫疾患ですが、(中略)それによって関節に炎症を起こし、骨や軟骨を破壊するのが関節リウマチであるということです」。確かに難病には違いないのですが、金子教授曰く、画期的な治療薬(抗リウマチ薬メトトレキサート)の登場によって病気をコントロールできるようになったとか。ただ、発症メカニズムは今もなお不明なのだそうです。そうした中、今年4月に金子教授らの研究グループが上述の治療薬メトトレキサート投薬の減量の可能性を世界で初めて明らかにしたそうです(2023427日付プレスリリース)。つまり、たとえその薬が半減しても、有効性が劣らず、有害事象は少ない傾向になる事を示したとか。ともあれ、金子教授の言葉を引用すれば、「肺や消化器、血管、眼などのさまざまな臓器を障害し、アレルギーやがん、流産にも関連している病気です。それゆえ、リウマチや膠原病によって悪くなっている臓器はすべて自分たちの科で診るというスタンスで取り組んでいる」そうです。まさにチームオペレーションこそ医療の基本姿勢であることを、改めて考えさせられますね。

驚くべき進展を遂げたリウマチ治療 次なる課題の克服へ:特集記事:慶應義塾大学医学部・医学研究科 (keio.ac.jp)

 230427-1.pdf (keio.ac.jp)

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