2023.11.29
- ニュース
ちょっと待って!ほんとに認知症?
「もの忘れが多くなった」「元気がない」「返答があいまい」など、高齢者の変調に、つい「認知症」が始まったのかもしれないと思いがちですが、実は「仮性認知症」に過ぎないのかもしれないという話です。ヨミドクターに精神科医でシンガーソングライターの小山文彦氏の記事が掲載されていました。その仮性認知症とは、「意外な心理的ストレスにあることも少なくありません」と語っています。実際、検査をすると脳の働きが著しく低下する「認知症」の医学的所見はなく、返答が遅滞しがちな状況と抑うつがあるケースも見られるようです。脳血流の検査でみられた前頭葉の軽度血流低下があれば、「仮性認知症」と診断されるとか。そうした場合は、抗認知症薬や抗うつ剤などの薬物治療は行わず、診療ではカウンセリングを行う選択肢もあるようです。ともあれ、高齢者は、健康問題や家族との離別、対人関係がうまくいかないなど様々な理由で「変調」が起きるもの。上述の小山先生は、すぐに認知症だと決めつけるのではなく、まず生活環境の変化に気づくべきだと語っています。