港区立高輪いきいきプラザ

2024.07.27

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難聴と認知症

老眼に気づくのはごく自然なことのように見受けられますが、一方で耳の衰えに気づくのが難しいのはなぜでしょうか。実際、「聞こえにくいと自覚するのは難しく、生活に支障が出て初めて分かるケースが多い」という専門家の意見をよく聞きます。確かに加齢とともに衰えるのが、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚の五感。でも、聴覚が衰えると、人と話すのが煩わしくなり、会話が減ることで内向きになり、うつ状態になり、やがて認知症になるリスクが高くなるそうです。老眼と違い、聞こえにくさの悩みを持ちながら、その対策を講じる例は少なく、実際困っている人は潜在的に多いらしいのです。加齢による場合、ある程度の進行は我慢しようと考える人もいるかと思いますが、厄介なのは、生活習慣病があると脳の血流が悪くなり、聴覚の機能に影響を及ぼすのだそうです。具体的な初期症状として言われているのが、お風呂の電子音、体温計の音、電子レンジの音などですが、テレビの音量を上げないと聴こえにくいという症状が出たら、要注意です。早めに病院で聴力検査を受けることをお勧めします。ともあれ、早期に発見し、補聴器を使うことも考えるべきでしょう。近年は補聴器の機能が向上し、騒音があっても、聞き取れるようになっているとか。また、人工内耳を埋め込む手術や聞き取り訓練というリハビリテーションも行われているようです。国立長寿医療研究センターのHPによると、難聴と認知症についての研究グループを立ち上げ、いくつか調査した結果、「難聴がある患者さんでは、もの忘れの自覚や不安感、焦燥などの精神的な症状を感じる割合が多く、抑うつ気分がある患者さんもいらっしゃいました。また、難聴は高齢の患者さんの日常生活動作や生活の質(QOL)にも関係していました」と報告しています。中年期に難聴があると高齢期に認知症のリスクがおよそ2倍上昇するというデータがあるとか。やはり、早めのケアが大切であることは繰り返すまでもありません。

 耳が聞こえにくいと認知症になりやすい? 国立長寿医療研究センター (ncgg.go.jp)

画像は国立長寿医療研究センターのHPから引用させて頂きました。SM[

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