港区立高輪いきいきプラザ

2024.07.05

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肺がんに対する革新的な治療法

肺がんは日本で最も死亡率が高いがんであり、肺がん(KRAS 肺がん)のKRAS 遺伝子変異は日本人肺腺がん患者さんの約10%に検出され,がんの発生や進展を強く促進する遺伝子異常であることが知られています。そこで、金沢大学がん進展制御研究所/ナノ生命科学研究所らの研究グループは、そうした肺がんに対するWEE1タンパクを標的とした新しい治療法の開発に成功したと発表しました。このWEE1は、「細胞周期のブレーキとして機能し,細胞が損傷を受けたときに修復するための時間を生み出す役割を担っている」そうです。本研究では,KRAS 変異肺がんにおいて,746 種類の遺伝子を実験的に破壊することで探索。WEE1 という分子を新しい治療標的として同定。さらに「TP53 というがん抑制遺伝子の変異も共存している KRAS-G12C 肺がんに対して,WEE1 阻害薬と KRAS-G12C 阻害薬を組み合わせることで,肺がん細胞をほぼ消失させる顕著な効果を確認し,非常に有望な治療であることを明らかにした」と述べています。そして、こうした知見によって「KRAS 阻害薬単独の有効性が限定的である KRAS 肺がんに,新たな治療選択肢を提供し,生存率の向上に貢献することが期待される」と結んでいます。

肺がんに対する革新的な治療法を開発! – 金沢大学 (kanazawa-u.ac.jp)

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