港区立高輪いきいきプラザ

2024.06.24

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有酸素運動と血管年齢

有酸素運動と血管年齢は深い関係があるようです。以前、産業技術総合研究所が行った調査結果によると、「海女の血管年齢は同年代の日本人女性よりも10歳以上若いことが明らかになった」というのです。具体的には、三重県志摩・鳥羽地区および千葉県南房総市白浜に在住する女性203名(平均年齢65歳)の血管年齢計測を行ったところ、血管年齢と実年齢との比較では、運動習慣を有さない女性は平均で約6歳、有酸素性運動を習慣的に行っている女性は平均で約8歳、現役海女にいたっては平均で約11歳、実年齢よりも若いという結果となったそうです。つまり、現役の海女は運動習慣を有さない同地区の女性より約5歳、運動習慣を有する同地区女性より約3歳若いことになるというのです。ただ、呼吸機能の一つである呼気能力はやや低い計測結果が得られたとか。動脈壁の硬さを意味する「動脈スティフネス」は加齢とともに増大し、心血管疾患の発症リスクとなることは周知の事実。海女は海の中で息止め潜水を繰り返しているのですが、それは有酸素性運動とは異なる活動であり、海女の呼吸機能が平均的であるにもかかわらず動脈スティフネスが低値で血管年齢が若いことは、習慣的な有酸素性運動の効果とは別のメカニズムによるのかもしれません。しかしながら、有酸素性運動を中心とする身体活動を習慣的に行うことで、しなやかな血管を取り戻すことはきっと出来るはず。今のライフスタイルが加齢に伴う動脈スティフネスの進行にどんな影響を与えるのか、冷静に振り返ってみるのもいいかもしれませんね。

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