港区立高輪いきいきプラザ

2024.06.19

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オオクロバエと鳥インフルエンザ

野鳥によって晩秋に持ち込まれ、冬季に流行する高病原性鳥インフルエンザ。その対策が急務であることは言うまでもありません。そこで、「冬季に活動するハエが鳥インフルエンザウイルスを媒介することを発見」と発表したのは九州大学大学院農学研究院らの研究グループです。そのハエは、オオクロバエ。国内のほとんどの地域に分布しているようです。平地では秋から冬にかけて見られ、春以降は高山や北方へと移動するとか。非常に高い飛翔能力と嗅覚を有し、動物の死骸等に敏感に反応して飛来するとも言われています。さて、今回の研究では、高病原性鳥インフルエンザが流行している地域ではハエがウイルスの運び屋となっていることを確認したとの事です。ご存じのように、養鶏では感染症の発生を阻止すべく、非常に厳しい防疫措置がとられていますが、残念ながら、高病原性鳥インフルエンザの発生を抑止するには至っていません。そのため、現在の防疫措置では想定されていないような感染ルートが判明したことには大きな意義があります。本研究グループは、「感染した鳥の死骸や糞を食べたオオクロバエが、高病原性鳥インフルエンザを取り込んで飛び回っていることを明らかにした」とのことで、今回の発見は、「鳥インフルエンザの伝播経路のひとつを明らかにしたもので、今後の防疫対策の構築に役立つことが期待される」とコメントしています。

オオクロバエは鳥インフルエンザウイルスを運ぶ | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY) (kyushu-u.ac.jp)

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