港区立高輪いきいきプラザ

2024.06.14

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自閉症の人はなぜ「友人を覚えづらい」のか

東京大学 定量生命科学研究所 附属高度細胞多様性研究センター 行動神経科学研究分野 及び科学技術振興機構 創発的研究推進部らの研究グループは、自閉症の人はなぜ「友人を覚えづらい」のかについて、「社会性記憶異常の分子神経メカニズムを解明した」と発表しました。今まで、自閉症の人の「友人を記憶する能力の低下」という症状は、脳のどの領域の機能が変化したことに起因するかは分かっていなかったそうです。他者についての記憶を貯蔵する海馬のある神経細胞において、自閉症関連遺伝子Shank3が働かなくなると、「友人を記憶する能力の低下」という自閉症の症状が現れたと述べています。本研究により、自閉症の病態に海馬が関与することが明らかになったということです。この結果を受けて、今後「自閉症の病態神経メカニズムの理解が進むとともに、いまだ創薬が進んでいない自閉症の新規治療法開発において、海馬腹側CA1領域が創薬標的領域となる可能性が期待される」と結んでいます。

共同発表:自閉症の人はなぜ「友人を覚えづらい」のか~社会性記憶異常の分子神経メカニズムの解明~ (jst.go.jp)

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