港区立高輪いきいきプラザ

2024.06.12

  • ニュース

受動喫煙が肺がんの遺伝子変異を誘発

誰しも、いつの間にかタバコの煙にさらされるという経験をお持ちではないでしょうか? これを「受動喫煙」といいます。喫煙中の人が近くにいることでタバコの有害物質を吸入してしまうのです。加えて、その場で吸っていなくても、タバコを吸ったあとの息に含まれる有害物質や、喫煙によって服や髪、家具などに付着・残留した有害物質を吸入してしまうケースは「三次喫煙」と呼ばれています。この三次喫煙、実は曲者で、一説によると、通常の受動喫煙よりも有害物質の影響を受けやすいともいわれています。前置きはさておき、国立研究開発法人国立がん研究センターらの研究グループは、「肺がん女性の受動喫煙歴と遺伝子変異の関係を調べた結果、受動喫煙を受けて発生した肺がんでは、受動喫煙を受けずに発生した肺がんと比べて、より多くの遺伝子変異が蓄積していることが分かった」と述べています。つまり、受動喫煙は、能動喫煙とは異なるメカニズムで変異を誘発し、肺の中にできた初期の腫瘍細胞が悪性化するのを促進すると推定されるということです。実は、受動喫煙は、肺がんの危険因子として知られていますが、受動喫煙と遺伝子変異との関わりは不明だったとか。本研究グループは、今回の研究結果によって、「受動喫煙による健康被害を防ぐ必要性を強く示唆しており、また受動喫煙による肺がんの予防に役立つことが期待される」と結んでいます。

受動喫煙が肺がんの遺伝子変異を誘発することを証明 受動喫煙を回避することの重要性を肺がんの発症機構からも確認|国立がん研究センター (ncc.go.jp)

 

 

一覧へ戻る

カテゴリ
年月で絞り込む